ソポクレスの悲劇『オイディプス王』は、紀元前429年頃に執筆されたアテネ演劇の象徴的な傑作です。物語の舞台は、壊滅的な疫病に苦しむテーバイの街。国王オイディプスは、民を救う決意を固め、先王ライオスを殺害した犯人を突き止め、処罰することを誓います。
彼の捜査は、謎めいた盲目の預言者テイレシアスへと行き着きますが、テイレシアスは不吉な予感から捜査を止めるよう忠告します。警告にもかかわらず、オイディプスは執拗に真実を追い求め、知らぬ間に恐ろしい事実へと近づいていきます。自分自身の正体と過去が、復讐しようとしている罪そのものと密接に結びついており、父殺しと近親相姦という古代の神託を成就させていたことが明らかになるのです。