本書は台北市政府文化局「伝統芸術シリーズ」の第20冊目の出版物であり、歌仔戯(台湾オペラ)の粗角、武生(立ち回り役)、演出家、そして一心戯劇団の創設者である孫栄輝の人生を軸としている。家族劇団、東南アジア公演、国劇隊、映画撮影現場から、歌仔戯の舞台、立ち回りの訓練、劇団経営、そして世代を超えた継承に至るまでの道のりを記録している。本書は口述インタビューと史料整理を通じ、歌仔戯の百年におよぶ変遷の中で見過ごされがちだったスタント、粗角、裏方の労働に光を当て、台北の伝統芸能保持者の技芸精神を描き出している。