作品紹介
『諸世紀の伝説』(La Légende des siècles)は、1859年から1883年にかけて数回にわけて出版されたヴィクトル・ユゴーの壮大な詩集です。19世紀フランス詩の最高峰の一つと称される本作は、歴史、哲学、叙事詩的な詩を通じて、数世紀にわたる人類の進化をたどっています。
ヴィクトル・ユゴーは、古代の暗黒時代から正義、平和、自由が支配する未来へと向かう人間の進歩を描く、一種の「普遍的なフレスコ画」を創り上げようとしました。本作は歴史、伝説、宗教、神話、そして作者独自の想像力が融合したものです。ユゴーは著名な人物や名もなき人々を通して、善と悪、独裁、苦難、自由、信仰、希望といった人間性の大きなテーマを掘り下げています。
本作品は以下の数シリーズで構成されています:
第1シリーズ:1859年
新シリーズ:1877年
補遺シリーズ:1883年
代表的な詩には、『眠れるボアズ』『良心』『戦いの後で』『蟇(ひきがえる)』などがあります。ユゴーのスタイルは叙情的かつ壮大であり、深い人間愛に満ちています。
序文の中でユゴーは、その野心は「ひとりの人間として捉えられた人類」を表現することにあると説明しています。このように、『諸世紀の伝説』は単なる歴史詩を超え、人間の運命と文明の進歩に対する深い瞑想録となっています。